運動器ケア しまだ病院
整形外科での手術というと、骨折をネジやプレートで固定する手術などをまず最初に想像されると思います。当院でも数々の骨折に対する手術を行っていますが、年間の手術件数を見ると、レントゲンでは写らない軟部組織(骨以外の靭帯、軟骨、腱などの組織)の手術が大半を占めます。このような靭帯、軟骨、腱などの手術におきまして、内視鏡で手術を行うことにより、手術での影響を軽減したり、より正確な手術が可能となります。内視鏡の手術は、整形外科領域のみではなく、いろいろな医療現場で使用されており、胃カメラでのポリープ摘出術や、腹腔鏡(内視鏡)での胆石摘出術などを思い浮かべていただくと想像しやすいでしょうか。
島田病院では、肩・肘・手・膝・足関節に内視鏡を用いた手術を行っており、年間1000件以上の手術のうち、4割~5割が内視鏡を使用しています。疾患名でいいますと、肩関節脱臼、関節唇損傷、肘・膝離断性骨軟骨炎、膝靭帯・半月板損傷などがその対象となります。
内視鏡下で患部の摘出、縫合などが可能ですが、膝前十字靭帯損傷などでは、損傷された靭帯成分(ノリシロ)が消失し、靭帯成分の縫合が不可能なため、その方の他の部分から採取した腱を膝関節内に移植する手術(靭帯再建術)を行います。
また、内視鏡を用いた手術を行う前に、レントゲンだけではなく、MRIなどの検査が必要となりますので、手術とともに術前検査も含めまして、主治医と十分に相談してください。
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