「手の外科センター」では、手の痛み、しびれ、動きの制限、怪我など、手首から指先までのあらゆるお悩みに対して、専門性の高い診断と治療を提供しています。
手は、日常生活のあらゆる動作に欠かせない、非常に繊細で複雑な構造を持った器官です。手や指の機能が損なわれると、食事や着替え、仕事、趣味など、「その人らしい」生活を送ることが難しくなります。
当センターでは、手外科の専門知識と技術を持った医師が、患者さん一人ひとりの症状や生活背景に寄り添い、丁寧な診察を行います。手術が必要な場合でも、日帰り外来手術を中心に行い、低侵襲な手術手技や顕微鏡下の繊細な手術を駆使し、早期の機能回復を目指します。
当センターの大きな特色は充実したリハビリテーションです。手の外科領域では、手術後のきめ細やかなリハビリが機能回復に極めて重要です。私たちは退院後の通院リハビリに重点を置き、きめ細やかなサポート体制で早期の社会復帰を支援いたします。
小さな手の悩みでも、それがあなたの日常生活を制限しているなら、どうぞお気軽にご相談ください。

手・手首の構造
手首から指先にかけては、骨、軟骨、関節、腱、神経、血管などが非常に複雑に構成されています。これらの構造が連携して、物を掴む、書く、細かい作業をする、といった高度で繊細な動作を可能にしています。
| 骨と関節 | 8つの手根骨と5つの中手骨、14の指節骨が組み合わさり、手首から指先まで多数の関節を形成しています。 |
|---|---|
| 腱 | 筋肉と骨をつなぎ、指を曲げたり伸ばしたりする動作を伝えます。腱鞘というトンネルの中を滑ることでスムーズな動きを保ちます。 |
| 神経 | 触覚、温痛覚などの感覚を伝えたり、筋肉を動かすための命令を伝えます(正中神経、尺骨神経、橈骨神経など)。 |
手の痛みや機能障がいの原因となる病気や怪我は多岐にわたりますが、代表的なものとして以下のようなものがあります。

腱鞘炎(ばね指、ドケルバン病など)
腱が通るトンネル(腱鞘)に炎症が起こり、痛みや腫れ、引っかかりが生じます。

末梢神経障がい(手根管症候群、肘部管症候群など)
骨や靭帯などで神経が圧迫され、しびれや痛み、手の筋力低下が起こります。

変形性関節症
指の関節の軟骨がすり減り、関節が腫れたり変形したりして痛みが生じます(ヘバーデン結節、ブシャール結節など)。

外傷(骨折、脱臼、靭帯損傷、腱損傷)
転倒やスポーツなどによる手首や指の骨折、腱・神経の断裂など。橈骨遠位端骨折は特に多く見られます。

関節リウマチ
自己免疫疾患の一つで、手の関節にも炎症が起こり、変形や機能障がいを引き起こします。

手の腫瘍
ガングリオンやその他の良性・悪性腫瘍。
症状の原因や程度に合わせて、保存的治療から手術まで、最適な治療法を提案します。センター長の三宅 良平医師をはじめとする手外科に精通した医師が、エコー(超音波)やMRIなどの画像診断も活用し、症状の原因を正確に見極めます。骨折の整復から、腱・神経の繊細な修復まで、専門性の高い手術手技を提供します。特に神経や血管の修復が必要な場合は、手術用顕微鏡を用いたマイクロサージャリーを行うことがあります。患者さんの負担を軽減し、早期の日常生活復帰を可能にするため、ばね指や手根管症候群など、適応となる疾患については日帰り外来手術を積極的に実施しています。
| リハビリテーション | 理学療法士・作業療法士による関節の可動域訓練、筋力強化、装具を用いた安静指導など |
|---|---|
| 薬物療法 | 痛みや炎症を抑える内服薬や外用薬 |
| 注射療法 | 腱鞘内へのステロイド注射やヒアルロン酸注射など |
| 装具療法 | サポーターやシーネ、ギプスなどを用いた固定 |
| 腱鞘切開術(ばね指など) | 炎症を起こした腱鞘を切開し、腱の通りを良くする |
|---|---|
| 神経剥離術/移行術(手根管症候群、肘部管症候群など) | 圧迫されている神経を解放する |
| 骨折手術 | プレートやワイヤーなどを用いた骨接合術 |
| 関節形成術/固定術 | 関節の痛みを取り除くための手術 |
手外科専門医による高度な診断と治療
日帰り手術への積極的な取り組み
充実したリハビリテーション(術後の外来リハビリに重点)
外来診察で手術が決まれば手術に必要な検査を行います。
血液検査、心電図、レントゲンなど
かかりつけ受診・歯科受診
持病がある方はかかりつけ医に病状の問い合わせを行います。かかりつけの歯科を受診し歯のぐらつきのチェックやクリーニングをうけてください。
手術説明
手術前の検査結果やかかりつけ医の問い合わせ結果が揃い全身状態が安定していると判断されたら手術の説明を行います。
麻酔科診察(必要に応じて)
麻酔科から麻酔についての説明があります。
手術当日
来院後、手術を行います。(通常は局所麻酔または腕の麻酔です)
手術後
しばらく安静にした後、ご帰宅いただけます。
外来での診察とリハビリ
術後の経過観察と、リハビリテーションを開始・継続します。
指の動きや筋力が安定するまで、通院でのリハビリを行います。

三宅 良平副部長/形成外科診療責任者/手外科センター センター長
形成外科
専門資格