「肩関節を識る」 触診技術の勉強会

はじめに

当院では、理学療法士が定期的に集まり、知識と技術をアップデートするための院内勉強会を実施しています。今回は、先日実施した「第2回専門グループ勉強会」の様子を紹介します。今回の勉強会では、肩関節周辺の「骨」を体の表面から正確に触り分ける技術(体表解剖と触診)をテーマに、実技を交えて学び合いました。

当日の様子:熱気あふれる実技練習

ベテランから若手まで活発な練習が行われました。セラピスト同士の実技練習を通してお互いの感覚をすり合わせる姿から、スタッフの臨床に対する熱意が伝わってくる時間となりました。

 

なぜ「正確に触る(触診)」ことが重要なのか?

リハビリテーションを受けている際、担当の理学療法士が患者さんの肩や関節の周りを指先で細かく確認していることがあるかと思います。肩関節は、骨だけでなく、筋肉、靱帯、関節包(関節を包む袋)など、様々な組織が複雑に絡み合って動いています。「どこに痛みがあるのか」「なぜ動きが悪いのか」を突き止めるためには、身体の内部の構造を外から正確に把握しなければなりません。骨の目印となる部分(ランドマーク)を1ミリ単位で正確に捉えることで、私たちは体の内部を立体的にイメージできるようになります。これができるようになると、筋肉の硬さや関節の引っかかりなど、「痛みの根本的な原因」を多角的に考えることが可能になります。

情報を統合し、臨床推論へつなげる

正確な触診は、単に「骨の場所がわかる」というだけでなく、臨床推論(患者さんの症状の原因を論理的に考え、治療方針を導き出す過程)につなげるために重要な基礎技術になります。触診から得られたわずかな情報と、筋力や関節の動く範囲などの評価を統合することで、はじめてお一人おひとりに最適な治療プログラムを立案することができます。

医療の進歩はめまぐるしいですが、私たちの手で直接患者さんの状態を把握する「触診」という基礎技術の重要性は決して変わりません。今回の勉強会で得た気づきを日々の臨床にしっかりと還元できるよう、リハビリテーション部一同、今後も謙虚に基礎技術の研鑽を重ねていきたいと思います。

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