リンクナースシステムって何?
病院感染対策の目的は、患者様や医療従事者に対する感染のリスク (危険性) を最小限に抑えることです。当院では感染対策委員会を中心とした組織を確立していますが、それとは別に、患者様との接触の機会が最も多い看護婦が実践的に感染管理を行える方法として、 「リンクナースシステム」 を導入しています。
「リンクナースシステム」 は、主にイギリスで確立されたものです。例えば、イギリスの750床クラスの病院では、2名の割合で感染管理専門の看護婦を配置し、その看護婦から教育を受けたリンクナースが各病棟に配置されています。
リンクナースの役割 は
- ①感染管理専門の看護婦のサポート
- ②病棟での情報収集
- ③病棟での教育 ・ 啓蒙 ・ 改善活動を行う
ことです。
しかしながら、日本では、今年、20名の日本看護協会認定の看護婦が生まれたばかりで、「リンクナースシステム」を導入している病院も少ないのが現状です。私は、患者様が適切な治療を受け、いい看護を受けられるためには、感染対策が重要なカギになっていると確信し、「リンクナースシステム」を学び、島田病院で実践してきました。
次回は、島田病院での感染対策の実際をご紹介います。また、ご意見やご質問は、感染管理担当の森下まで、お気軽に声をおかけ下さい。