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2023.05.01

総会に参加して(2023.5)

 

 5月21日(日)近畿SCD・MSA友の会の第43回になる2023年度総会が堺市泉ヶ丘駅前のビッグ・アイで開かれました。新型コロナウイルス感染防止のため、会場出席者は50名と制限され、会員はリモート視聴ができるセッティングが準備されています。これって、コロナによって、私自身もそうなのですが、ずいぶん変わったことの一つですよね。当初は、しゃべっても音声が聞こえなかったり、本人の姿が見えなかったり、マイクやカメラの扱いに慣れないトラブルがよくありました。しかし、最近はみんな慣れ始めているように感じます。
 例えば、私に関して言えば、会議での東京出張がぐっと減りました。と言うより、めったになくなりました。これは本当にありがたいです。そして、慣れてきたこともあって、リモート参加の利点を使うようになってきたのです。会議参加の画面とは別に、自分のノートパソコンを開けて、メールの整理をしたり、やりかけの文章を仕上げたり、講演の準備をしたりと、横目で会議の進行を眺めながら、自分の仕事をしています。言葉は悪いですが、退屈な会議参加の時間が有効な業務時間に変わっています。
 とは言っても、発言を求められることや自分の担当のところは心構えをして準備をしています。呼びかけられて、「あれ、さっきまでおられたのにねぇ。」というようなみっともないことにはならないように気をつけています。
 厳しく意見を戦わせるような議論の場という会議では、そうはいかないでしょうが、そんな会議はほとんどありません。ほぼ、情報を共有するような報告が主体のものですから、こんなのんびりしたことができるのでしょうね。これまでのが一体何だったのかと思い返してしまいます。

 

 さて、総会では、私の役割は会長のご挨拶に続き、顧問として一言申し上げること、そして午後、二村先生の医療講演会のあとで、医療相談があればお受けすることでした。
 何より、会場で直接、事務局の皆さんや会員の方とお目にかかれたのが、とても印象的で、会員の中には、私の声をかけていただく方もおられて、医師としては、それがとても嬉しかったです。会員同士でもお話が弾んでいる場面も見聞きしましたし、人間同士のお付き合いというのはやはり、機械を通してではなく、直接顔を合わすことが基本なんだなぁと改めて確認した次第です。

 

 私がお話ししたのは、「動くこと」の大事さです。昔、私が新米医者だった頃、腰痛に限らず、患者さんが痛いと言えば、ほとんどの医師の指示は「安静」であり、「無理をしてはいかん」でした。しかし、ことに骨・関節、筋肉といった運動器のトラブルは安静にすれば、確かに痛みは改善するかもしれません。しかし、同時に身体が弱ってしまうので、痛みが取れたとしても、その後同じ痛みが起こったり、活動しにくくなったりといった後遺症が残るのです。つまり、うまく動かしながら治すことが勧められるようになってきました。
 その時の説明は、関節が固まったりしないように動かせば、筋肉も痩せずにいるし、さらに鍛えるようにすれば、仮に関節に少しの問題があっても、筋肉で守ってくれるというものでした。つまり、筋肉を保ち、強くすることによる効果が期待されていたのです。それがその後の研究により、ただ単に、体力的な効果だけではなく、筋肉や骨が身体を動かすことで刺激を受けると、いろんな身体にとって有益な物質が分泌されることが分かってきたのです。老化を抑え、痛みを軽くし、糖尿や高脂血症も改善させ、認知症にも効果があるというのですから、万能ですよね。だから、動かすことに意味があるのですね。

 

 座ってばかりいないで立って動きましょうと一般の方にはよく伝えますが、普段、車椅子を利用している方でも、理屈は同じです。動かせるところをとにかく、じっとさせずに使えば良いのです。それが骨や筋肉への刺激となり反応してくれているはずです。これが一番伝えたかったことでした。
 来年、また、総会で、元気なお顔を見せてくださいね。よろしくお願いいたします。

 



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