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小児への訪問看護

 近年在宅医療技術の発達により、従来入院治療が必要であった小児の在宅医療が可能になり、その数は増加している傾向にあります。私達も地域医療に携わる専門職の一員として、様々な『障がい』を抱えながら頑張っているこども達と、そのご家族を支えられる存在になることで看護力を高めたいと思い、小児訪問看護を3年前から開始しています。これまで関わったこども達は5人です。(1人は無事に卒業し、お別れの時は泣いてしまいました。)

 こども達は大人のように、自分の症状をきちんと伝えることができません。ハートパークで対応しているこども達は主に乳児~幼児ですので、泣き方や飲み方、機嫌などが観察ポイントとして挙げられます。訪問看護では、それらのポイントをもっと深く分析することが必要になります。
どういう事???かというと…、

①泣き方について
 声の大きさ・泣く時の体の緊張度(姿勢)・どんな時に泣くのか・皮膚の色の変化
②飲み方について   
 量・勢い・飲むスピード・ミルク(母乳)の間隔・空腹があるか
③機嫌について
 笑顔は・周りへの興味や関心は・嫌なことをされた時の反応は・目を合わせられるか

  等です。 加えて診断に伴う症状の観察が必要で、いかにこども達のサインに気づけるか、凄く奥深いケアが必要です。

 訪問看護を利用するこども達のほとんどがNICU(様々な問題を持った新生児を集中治療、管理する場)を経て、無事お父さんやお母さん、そして兄弟のいる家に帰ってこられました。命をかけてこの世に生まれ、小さい体で辛い治療に耐えてきたと思うと、出会えたことに本当に感激で感謝です。退院後も様々な治療や処置が必要で、その頑張る姿からパワーをもらっています。
 小児訪問看護を始めた頃は、悩んだり、戸惑う日々を過ごしていましたが、最近は病気と闘いながらも、いろんな成長をみせてくれることに喜びを得ています。特に乳児期から訪問看護を開始し、在宅で無事に1歳のお誕生日を迎えられた時は喜びもひとしおです。お誕生日にはささやかなプレゼントをしています。私たちを必要としてくれている間は、何枚も何枚もお誕生日カードを贈り続け、一緒にお祝いしていきたいと思います。



○写真は6月のお誕生日に備え、現在作成中の色紙です。
*貼り付けているリラックマたちは全て手作りです。ちょっと自慢です(*^_^*)。
かわいいものを作ってお祝いできる事に、私たちもささやかな幸せを感じています。 



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