空気感染経路について

今回は、空気感染経路についてお話をさせていただきます。

 前回ご紹介した「飛沫感染経路」と大きく違う点は、ばい菌が入っている飛沫が、気化して5ミクロン以下の大きさとなる飛沫核が空中を浮遊するということです。つまり、この方法でばい菌が運ばれると、空気中の流れでまき散らかされる危険性があります。結核、はしか、水ぼうそうが代表的な空気感染経路です。

 当院の結核ガイドラインでは、患者様には、青いフィルターのついたマスクを付けていただき、結核病棟から出来るだけ外へ出ることのないように、ご協力をお願いしています。また、結核病棟の職員には「N95マスク」という特別なマスクの装着を徹底。部屋・病棟全体の空気コントロールを行い、汚染空気が院内へ広がらないように管理しています。その他にも、職員の健康診断、ツベルクリン反応のモニタリングも行い、医療従事者が患者様へ感染させる事がないように取り決めをしています。

 大阪は、結核罹患者率が最も高い地域とされています。 患者様にも定期的な健康診断をお奨めします。

空気感染経路についての説明図
法人事務局 感染安全管理担当
感染管理認定看護師 森下 幸子